2006年12月06日

ユナイテッド93

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原題…FLIGHT 93
監督…ポール・グリーングラス
出演…コーリイ・ジョンソン/デニー・ディロン/タラ・ヒューゴ/サイモン・ポーランド

極私的満足度… ○

忘れてはいけない
日本で公開される前からアメリカのメディアで絶讃されていた。ワールド・トレード・センターが「これは時期尚早だ」と言われていたけれど、この作品は「早くはない」って言われていた…気がした。同じSeptember 11を扱っている作品なのに、なぜ片方だけが絶讃されているのか不思議でならなかったど。…見て納得しました。WTCはオリバーストーンによって多少脚色されていたのに対し、こちらは、ほぼ!ドキュメンタリー。ビルの崩落や大火災のような派手なシーンもないし、有名な俳優も出演していない。どう考えても地味なんだけど、観賞後の感動はユナイテッド93の方が大きかったように思います。涙こそ出なかったけど、息苦しくてしかたなかった。でもこれは、忘れてはいけない9.11の真実なのだ。

こういった過去に起こった事件を元に描いた作品を見る度に感じること。それはWTCの時にも同じように感じたけれど「なぜもっと…」とか「こうしていれば…」というif…という残念な思い。もっと情報の伝達をスムーズに出来なかったのか。WTCに2機が激突した段階で、なぜ空域封鎖をしなかったのか。テロの道具として使われた4機で最後にニューアーク空港を離陸したユナイテッド93便。アメリカン11便の信号ロスト時に何らかの措置をしていたら、助かったんじゃないか?って思ってしまいました。とくに最後の乗客として駆け込んで来たアメフト選手の彼、彼がもう少し足が鈍かったら…とかね。あと、これ言ったら酷なのかもしれないけれど、確かこの年にはすでに男性のフライトアテンダントが常勤していたはずなのに、なぜに93便にはいなかったんでしょうね。せめて1人ぐらいいたら違った状況になっていたのでは? 全米で一斉に飛行機を使ったテロが起きていることを機内の電話で知り得た彼等が、尊い勇気を奮い立たせ一致団結してテロを防いだのに対し、本来、一致団結して市民の安全を守るべき政府や軍が、まったくもってバラバラで統制されていたなかったのが皮肉…かつ残念でなりませんでした。
冒頭で「ハイジャックなんて何年ぶりだ?」とエライ人が苦笑していたけど、そんなに久しぶりなんですかねぇ?久しぶりすぎだから、機内で毅然とした態度で乗客を避難させなければならない立場の乗員(アテンダント)が、我先に一番安全なところに逃げるという結果になってしまったんでしょうか。

ワタシは、この物語を作るにあたって製作者たちが参考にしたのは、飛行機事故の時にまっ先に探索されるブラックボックス(管制ボイスレコーダー)だと思っていたんですけど、乗員、乗客40数名のご家族から直接、その日のことをリサーチしたんだそうです。ご家族の方々…ご遺族ですよね。相当辛かったろうと思います。ワタシの記憶が間違っていなければ、確かこの便の中には日本人の男性が乗っていたと思います。アメリカに留学されていた若い方だったと。作品の中で、恐らくこの人が、その彼の役なんだろうな?と思われる人がいました。ワタシは他の搭乗者の方を知らないんですが、エンドロールを見ると各々「搭乗者A」とかっていう表記ではなく、きちんと各々の名前が役名になっていて、隣にその方々を演じた役者の名前があったのも印象的でした。それを見て気づいたんですが、航空管制官の数名は、御自身が本人役として出演なさってるんですね。皆さんそれぞれに素晴らしかったです。ワタシはきっと忘れません。

ひらめき当ブログに初めてTBする方、初めていらした方へ(必読です)
posted by カル〜★ at 16:29| Comment(0) | TrackBack(2) | 【ヤ】行のreview
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