
原題…IN THE VALLEY OF ELAH
監督…ポール・ハギス
出演…トミー・リー・ジョーンズ/シャーリズ・セロン/スーザン・サランドン
極私的満足度… △
ズドーーンと重たいけれど…
クラッシュの監督であり、ミリオンダラー・ベイビーや父親たちの星条旗等の脚本家でもあるポール・ハギスの作品。これらの作品全てに言えることだけれど、物語はとてもヘヴィ。でも見る者を捕らえて放さない、見た者に強くメッセージを残すんですよね…少なくともワタシは、そう思います。
この作品も先のイラク侵攻が絡む、戦争から帰って来てもなお、友人や家族を巻き込んで惨状は続く。そんな「これもまた、イラク戦争なのだ」を描いた作品でした。
約2時間ほどの作品ですが、長いなぁ…と時計を見たくなるようなこともなく、じっくりと魅せられる。そんな1本。
これって確か、去年か一昨年のトロント映画祭で上映されてたよなぁ…監督のポール・ハギスも有名だけど、主たる出演者3人が全員オスカー受賞者ですからね
ニュースで流れる、目を覆ってしまうような惨状だけが戦場ではないんだな。と「戦争知らない子ども」世代のワタシは改めて実感した次第です。実際ジャーヘッドやブラザーズ&シスターズ、BONES等でも描かれているように、復員してきた兵士の心の苦悩というのは図り知れないもののようで、未だに病んでいる人も少なくないらしい。この作品でも事件は復員してきてから起こる。
帰国後72時間の休息を与えられるようだけど、まずセラピーを受診させてから…とか、集団での自由行動は禁止とか。そんな措置を取るべきなのかもしれないですね。
「行きの旅」では半旗を直させた主人公が、帰ってきてからは、わざわざ半旗を揚げに行くのが、なんだか切なかったです。
戦場で体験した狂気は、ドラッグやっても何しても消し去ることは出来ないのかもしれない。