2006年10月24日

父親たちの星条旗

fof-seijoki.jpg

原題…FLAGS OF OUR FATHER'S
監督…クリント・イーストウッド
出演…ライアン・フィリップ/アダム・ビーチ/ジェシー・ブラッドフォード

極私的満足度… △

写真の裏に隠された真実
お恥ずかしい話なんだけど、この作品のプロモやトレイラー(予告編)を見るまで、実はこの1枚の写真。教科書ですら見ていなかったワタシです。今の学生たちが使う教科書には載っているんでしょうかねぇ? 日本人には恐らく馴染みが薄いであろう写真。でもアメリカでは第2次世界大戦を象徴するとても有名な写真なんだそうで、ワシントンDCには、この写真を象った大きなモニュメントがあるんだそうです。
アメリカ人も知らなかった、あの有名な写真の裏に隠された、現場の兵士達だけが知っている真実を淡々と描いた作品。チラシのコピー通り「アメリカから見たイウォウジマ」なんだけれど、アメリカが英雄、日本はダメダメ。的なことは何ひとつとして描かれてはいませんでした。12月に公開される「日本から見た硫黄島」である『硫黄島からの手紙』も是非見てみたいと思いました。
第2次世界大戦は、天下の駄作大作パール・ハーバーで語られている通り、日本軍が真珠湾を攻撃したことによって開戦、戦争初期は圧倒的に日本有利だった。が、後期になると大平洋上の島々を次々アメリカ軍が制圧、そこを拠点に日本本土への攻撃が始まる。そんな重要拠点となったのが硫黄島。日本軍が相当の抵抗をすることは予測していたようだけど、まさかこんな惨状になるとは…と思っていたようです。 ずぅ〜っと戦争中の映像ってワケではなく、現代に戻ったり、硫黄島から英雄として仕立て上げられ本国へ帰還した後になったり、3つの時間を行き来していたので、目を覆うばかりの惨状が映りっぱなしじゃなかったのは救いだったかな(+_+) 英雄として帰還させられた3人が、政治的に利用され精神を煩ったり、一般人やメディアによって有頂天にされた後ドン底へ突き落とされたりする姿は、戦場を飛び交う銃弾よりも人間のが怖いかも?と思わされました。 日本もこの時代とってもビンボーで、飛行機や応戦するための銃弾すら手薄だったらしいけど、アメリカもそこそこビンボーだったんだね。…でも、モンペ履いて明日食べる食事にも困っていた日本に比べたら全然裕福そうだった。この辺りを見ても日本が負けるのは時間の問題だったのかも知れないな。って痛感しました。

映画を見るまでは、少しぐらいは日本版の作品とリンクしていて、日本の役者がチョロっとは顔を出してるのかな?と思っていたんですが、全く何もリンクしていなかったし、日本の役者も出ていませんでした。これはちょっと残念。…ま、あくまでも「アメリカ側から見た」ということに絞ったからなんでしょうけども。持久戦を予期して作られた地下通路(ジェイミー・ベルを探して入る通路)あたりは、少しはリンクしてるのかな??
この物語の原作者であり、主人公の衛生兵ジョン・ブラッドリーの御子息ジェイムズ・ブラッドリー氏は日本の上智大学で学んだこともあるそうで、あんなに恐ろしい思いをした日本に息子を送るなんて、すごい出来た人だよな。と思うと同時に、現場にいた若い兵士達は、何も日本が憎くてやっていたワケではないのかも?とも思いました。きっとどちらの国の兵士も早く終わりたい一心だったんだろうね。

ひらめき当ブログに初めてTBする方、初めていらした方へ(必読です)
posted by カル〜★ at 15:53| Comment(4) | TrackBack(25) | 【タ】行のreview
この記事へのコメント
あの地下壕、気になりましたよね。

あそこでアレを見せなかったのは、日本篇で見せるためなのかなぁ。
それとも、あれはヒッカケで、日本篇で「実はちがうんだよー」って驚かせるためかなぁ(笑)。

てなわけで、TBありがとうございました。
Posted by にら at 2006年11月02日 17:07
こんにちは〜
「ドク」の息子、上智大学に来て学んでたんですか〜知りませんでした!

イギーの話あたりは2作目に登場するのかな・・・と思ってました。とにかく、「硫黄島からの手紙」が待たれますね。
Posted by カオリ at 2006年11月07日 16:39
>にら様
お返事遅くなってすみません。
あの地下壕、やっぱり『硫黄島〜』に続くような気がしてどーも気になりました。
日本編の予告では、どのキャストも皆あの穴の中でのショットしか使われていないし…唯一ケンさんだけが海岸を歩いているぐらい。もしかしたら終始地下壕の中で起きる物語なのかも?

こちらこそ、TBとコメントまで…ありがとうございました。


>カオリさま
こんばんは。お返事遅くなりまして…すみません。

そーなんですよ。ご本人が挨拶の時にそう仰っていたんです>上智大学に通ってたって。
そういうエピソードからしても、彼らは国のために戦っていたんではなくて、戦友のために身を賭していたのかな…と思えます。

やっぱり地下壕(イギーが迷い込む)はリンクしてるんじゃ?って思いますよね。
お涙頂戴なテイストじゃなく、あくまでも非情なまでに淡々と語っていってほしいです。
Posted by カル〜★ at 2006年11月08日 20:53
こんにちは。
大道芸観覧レポートという写真ブログをつくっています。
映画「父親たちの星条旗」もとりあげました。
コメント欄は、寄せ書きのようになっています。
一言コメントに参加してみてください。

http://blogs.yahoo.co.jp/kemukemu23611
Posted by kemukemu at 2006年11月10日 20:00
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